- ステップファミリーでは幸せになれないと思っている方
- 子連れ再婚にネガティブなイメージを持っている方
- ステップファミリーで今、うまくいっていないと思っている方
ステップファミリーとして結婚した時、「自分は絶対に幸せになるんだ!」と気合を入れている方も多いかもしれません。
しかし、ステップファミリーではパートナーとの問題が悪化し、離婚も多いというデータもあります。そして、その時に思うことはみんな「次の家庭ならうまくやれる」と思っていると言います。
ただ、本当に次の家庭になって幸せになれるのでしょうか?そもそも幸せとはなんなのでしょうか?
今回は僕たち、だんよめファミリーが考えてきたことをベースにステップファミリーがうまくいくにはについて話していきます。
ステップファミリーを知らない方はステップファミリーとは?をお読みください。
そもそもうまくいくってなんだろう?
そもそも『うまくいく』とはどういうことでしょうか?もしかしたら、あなたの中で「理想の方法がある」と思い込み、あなた自身を苦しめていることはないでしょうか?
ステップファミリー神話という思い込み
最初、ステップファミリーでは「うまくいかせたい!」という強い気持ちと期待をもって始まります。
しかし、この期待はステップファミリー神話とも呼ばれ、家族としての成長の幅を狭めることになります。
- 一緒に暮らせば家族になれる
- 初婚の家族と同じような親子関係・家族をめざすべき
- 継子は努力次第ですぐに愛することができる
- 継子を愛せれば継親を親として認めてくれる
- 親の離婚・再婚を経験した子供は、人生ずっと心理的な傷を負ったまま
- 意地悪な継母という悪いイメージは現代のステップファミリーには当てはまらない
- 離れて暮らすもう一人の親とは会わせないほうが子供のためには良い
- 離別・死別より、ステップファミリーのほうが楽
- 何よりも継子を優先するべき
- 再婚前から子供と同居していれば、再婚後も子供に対して気をつける点はない
私たち、だんよめファミリーでもこのような思い込みが少なからずあり、「どうしてうまくいかないんだろう」と思ったことがありました。
でも、これが『普通の幸せ』を追い求めてしまう幻想で、自分を深く悩ませ、大きなストレスに繋がっているのかもしれないのです。
ステップファミリーが目指すのは普通の家族ではない
周りがステップファミリーと分かると、このような言葉をよく言われます。
- 自分の子供だと思ってね
- 新しいお父さん(お母さん)ができてよかったね
- ふつうの家族と一緒だよ
- 生みの親より育ての親だよ
- 実の親のようだね
- 子連れ再婚家族なんだってね
この表現は一見、優しい言葉に聞こえますが、初婚の核家族と同じような期待を持ってかけている言葉になり、注意が必要な表現です。
ステップファミリーで目指すのはコミュニケーションと関係づくりを積み重ねた結果、心地よい関係を築いていくこと。つまり、一般的な答えはなく、家庭ごとに答えが違うのです。
うまくいくにはインサイダーとアウトサイダーを理解する
ステップファミリーがうまくいくためには、インサイダーとアウトサイダーを理解しましょう。
家族の構造はすでに家族として形成されているグループをインサイダー、新しく家族の輪に入ろうとするグループ(もしくは一人)をアウトサイダーと言います。
何気ない日常生活の中で、このグループの差が無意識的に生まれ、疎外感をもたらします。この疎外感が相手との摩擦を起こし、トラブルに段々と発展してしまうのです。
ステップファミリーの家族の構造は、すでにある小グループの中(インサイダー)と外(アウトサイダー)という違いが長期に続くことがあります。下記の図では継親がアウトサイダー、実親子がインサイダーです。
ステップファミリーを育むための基本知識 – SAJ(ステップファミリーアソシエーションジャパン)
この2つの関係性が長期に渡って、日常的に続くことを理解するのが大切です。
この疎外感は本当に感じることが多々あります。特に関係性をすでに作ってきた子供との間に起こったり、小さな子供でも「ママが良い!」という言葉もたくさん言われて悩みました。
ステップファミリーがうまくいくには
ステップファミリーがうまくいく鍵は『話し合い』です。
何しろ答えがないからです。だから、答えは家族によって違うし、出した答えがその家族での答えです。だからこそ、話し合いを積み重ねる必要があります。
では、一体どんなことを話し合うと良いのか?だんよめファミリーが話し合ってきたことをまとめてみました。
結婚についてどうするか話し合う
まず、結婚について話し合いました。
結婚式や、結婚指輪、婚姻届…、一般的にはすると思われていますが、ステップファミリーではここをどうするかでさえも悩みます。
旦那ちゃん(妻)は結婚というワードそのものが嫌いで、同居で良いんじゃないかというところからスタートしました。
で、結局、僕たちは
- 婚姻届は出す
- 結婚式はしない
- 結婚指輪は別の何かにする
という結論にしました。
わたしの結婚感をよく変えたものだね。
枠に当てはまらない2人だからなんとかなった気もするw
このエピソードを詳しく見たい方はこちらをどうぞ。
どこに住むか話し合う
どこに住むのかは結構大事な話です。これは大きく3つで分かれます。
- 自分たちで住む場所を確保する
- 継親の実家に住む
- 実親の実家に住む
僕ら、だんよめファミリーの場合は2つのポイントがありました。
- 子供の学校は『絶対に』変えたくない
- 親と一緒に住むのは避けたい
子供とも話したんですが、友達と離れるのが嫌ということで、前の旦那さんに会う可能性があっても、学校は変えない方針にしました。
また、お金がなかったので、僕の実家に住むのも提案しましたが、いろいろ言われてかなりのストレスになるだろうと思って大変だけど距離を置きました。
この時は普通に不動産屋に探しに行ってピッタリのところをサクッと契約。
結局、点々と住む場所は変えたよね(笑)。
常に最適解を探してしまう我ら…。
親としての教育方針を話し合う
子育ての方向性を示す、教育方針をどうするかは重要です。
一般的には実親が子供(継子)を叱ると良いと言われていますが、これも枠に当てはめて考えないほうが良いと思います。
だんよめファミリーは教育方針だけは結構細かくすり合わせていると思います。
- 小学校まで行ってくれれば学校に行かなくても良い(行きたいなら行かせる)
- 基本的に本人がどうしたいか?を重視し、自然にまかせていく
- 声かけしたり、情報は渡すが、決定は子供に委ねる
- 塾は基本、入れない。ただし、将来に支障が出ると思ったら入れる
- 家事手伝いを仕事(外注)として捉える
- 父親、母親で役割を分担しない
- 困った時は子供にも声をかけて手伝ってもらう
- スマホ・タブレット・ゲームには一応、寝る時間的な制限をかけるが自由にやらせる
- 学校行かず、給食食べないなら子供たちにお昼を用意したりしない(自分で用意するのはOK)
これだけ自由にすると、子供は学校に行かなくなるケースが多いだろうなって思います。なにしろ、「行け!」って命令しないし…。
でも、それも夫婦2人で承知しています。だんよめファミリーが大切にしている教育方針は子供を一人の人間として捉えて自分で考えて決める力を育むことです。
この方針だと、学校対応が大変なんだよね。
親としてはストレスかかるよね〜。だから、基本、学校とのやり取りは僕がしてます。
継親の呼び方をどうするか話し合う
親の呼び方も話し合ったほうが良いかなって思います。
普通であれば、お父さん(お母さん)、パパ(ママ)になると思いますが、それも枠に当てはめて考えなくて良いと思います。
昔、子供たち(長男と次男、特に次男)は僕のことをソルティー(僕のニックネーム)と呼んでいた時期もありました。ここで、「お父さんと呼びなさい!」とは言わなかったのが良かったと思います。
僕としてはコミュニケーション取れれば、なんでも良かったので気にしなかった。
月日が経ち、段々慣れてきて、「お父さん」に定着しました。
実の親に会わせるか、離すか話し合う
実の親に会わせるかどうかは子供の気持ちを聞いて決めましょう。
実の親が「会いたい」と言ったら、会うのが普通です。養子縁組をして、養子に迎えたとしても法律としてはそうなっています。
だけど、大事なのは子供の気持ちです。第一優先を子供の気持ちと将来を考えて決めると良いかなと思います。
だんよめファミリーの場合は、実の親には基本は会わせないし、養育費ももらわない方針にしました。
完全に縁を切る形ですね。
- 子供たちが実親にそれほど愛情を持っていなかったこと(むしろ怖い)
- 実親の家族がストーカーのようになってしまったこと
- 旦那ちゃん(妻)が会いたくなかったこと
このように家族の実態に合わせて決めるのが大切かなと思います。
子供(セメントベビー)を産むか話し合う
子供を産むかどうかは夫婦でよく話し合って決めましょう。
- セメントベビーって?(詳細はこちらをクリック)
すでに子供がいるステップファミリーの場合、初婚の場合と違って、「子供欲しいよね」というだけでは簡単にいきません。
子供は育てる手間もかかりますし、20歳まで育て上げるのに一人につき、大体1000〜1500万ほどかかります。連れ子がいる状態で、さらに子供が増えるのは思っているよりも、かなりの負担です。
お金の面も考慮し、いつのタイミングで産むのか?など考えたほうが良いかと思います。
それに加えて、だんよめファミリーでは、「なぜ子供を産みたいのか?」という理由も考えました。
僕の場合は、実子を産み、育てることで同じだけの愛情を養子にも注げると思っていたので、セメントベビーが欲しい!と言いました。
大家族になりがちなステップファミリーなので、計画的に子供を作るほうが楽になるかと思います。
将来どう過ごしたいか話し合う
ついつい後回しにしてしまいがちな夫婦で将来はどう過ごしたいか?を話し合っておくことは大切です。
こんな場所で過ごしたいとか、こんな生活をしたいと常日頃からお互いの感覚を共有しておくと、いざ、子供が離れた時に「どうする?」ってならずに済みますね。
だんよめファミリーでは、僕の実家に行って、自由気ままな田舎暮らしをやる予定です。できれば、心が疲れちゃったような人も迎え入れて、いろんな家族を増やしていくことをしようか〜みたいなことを話しています。
僕的にはオフグリッドな生活をやりたいので今から準備中!
今住んでるところは売るんじゃなくて、シェアハウスや、生活困窮者のシェルターにしようかと思ってるよ。
自分たちなりの『幸せ』を作ろう
それではまとめです。
- 普通になろうとしなくて良い
- インサイダーとアウトサイダーには葛藤があることを理解する
- 結婚についてどうするか夫婦で話し合う
- 住む場所はどうするか家族で話し合う
- 教育方針について夫婦ですり合わせをしておく
- 親の呼び方をどうするか家族で決める
- 実親に合わせるかどうか子供の意見を中心に話し合う
- 実子を産むか?どうして産むか?を明確にしておく
- 夫婦の将来について常日頃から語り合う
ステップファミリーと言っても、本質的に大事なことは結婚生活と変わりません。家族みんなで話し合いを重ねて、それぞれの家庭の幸せを見つけていくことです。見つけるには時間もかかりますが、じっくり少しずつ見つけていきましょう!
こうやって話し合いを重ねて、次のステージに行く。これがステップファミリーの真の意味なのですから。
それでは素敵なファミリーライフを!
他にもステップファミリーの用語に関してや、もっと具体的な悩みや、うまくいくためのコツなどをまとめているので、ぜひご覧ください。